アーティスト: 佐藤煒水 (篆刻・書)
開催日:5月22日(月)〜5月28日(日)
時間:11:00〜17:00
場所:KURYU-SANKO-DO(くりゅうさんこどう)メイン&階段スペース
“墨客の幽情”を追及した作品の数々
緑薫る初夏に開催いたしますのは、涼しげな「書と篆刻」の作品展です。
「篆刻」というと聞きなれないかもしれませんが、つまり「はんこ」です。日本画や書道の作品の下に押してある落款等を指します。篆刻の歴史は非常に古く、紀元前までさかのぼります。「公に使用のはんこ」としてではなく、「芸術作品」として使用されるようになったのは明の時代、400年くらい前からと言われています。
現在では篆刻は書や画と同等の、独立した芸術として認められ、多くの素晴らしい作品が作られています。
「漢詩は文人の素養、篆刻は書家の余技」と言われます。
いわゆる「文人」と言われた人々は「詩・書・画・篆刻」の四絶(他よりとびぬけて優れていること)を是とし、技術よりも独自の書風を重んじ、作品のおおらかさを楽しんできました。
佐藤煒水氏は、この文人の「墨客の幽情」を追い求め続けているアーティスト。文字だけでなく幅広く中国の文化や歴史に精通し、篆刻作品はもちろん、書や漢詩でも優れた作品を世に送り出してきました。
自ら創作した漢詩を書し押印し、100%独自の作品を、貪欲に求め続ける。その完成度は、書や篆刻をあまり知らない人でも、美しいと感じるほどです。
書も篆刻も「文字」です。お越しになられた方は、ぜひ鑑賞芸術としてのみならず、そこに書かれた「漢詩」や「印」の内容についてもご一読ください。
コンパクトにまとまった作品世界が、より鮮やかに、より近いものとして感じられることでしょう。